【コンサート開催録】2021.6.20 佐藤彦大さん

佐藤彦大さんは、
4月にバイオリン黒川侑さんとピアナリウムで共演(フランクのヴァイオリンソナタやイタリア組曲など)してくださりました。(前回の、素晴らしい演奏の様子はこちらからどうぞ。)
「GROTRIANを弾くのは初めて」だったそうですが、とても気に入ってくださり、
すぐに今回の公演が決まりました。

一つ一つを丁寧に弾かれ、真面目な性格を感じました。
リハーサルも定刻にお越しになり、開場時間までずーっと弾かれ、ピアノを心底お好きなのだろうと感じました。
時には、声をあげて。
どの曲も全身全霊で弾かれ、全身で音楽を表していました。

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【プログラム】

前半

J.S.バッハ(ペトリ編): 羊は安らかに草を食み

J.S.バッハ(ヘス編): 主よ、人の望みの喜びよ

J.S.バッハ(ブゾーニ編): オルガンのための前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552「聖アン」

ガーシュウィン: ラプソディ・イン・ブルー

この日は、”音楽サロン”を初めて体験される方々もいらしてくださり、演奏会が始まるのを楽しみにお待ちくださりました。
ホールが暗くなり、ピアノにライトが照らされ、佐藤さんがにこやかにご挨拶され椅子に座ると、ピアノのフレームに両手をかけ、しばらく目を閉じ集中します。

そしてバッハを弾き始めます。CDにも収められている「羊は安らかに草を食み」を、目を閉じたまま穏やかに演奏され、お客様の心を惹きつけます。前半はバッハのトランスクリプション(音楽においては編曲、アレンジメントと同じ意味)が並びましたが、編曲者が異なるのと、元がカンタータ(声楽曲)やオルガン曲なので、雰囲気がどれも変化に富んでいました。
バッハを聴き、心が落ち着き、やはりバッハは良いなーと改めて感じた演奏でした。

前半最後はガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。
ラプソディ・イン・ブルーは、初演だそうで、その場として、ピアナリウムを選んでくださり、光栄です。
リハーサルでの、ご本人による「イェーイ」という演奏中の掛け声は残念ながら聞けませんでしたが、迫力があり、ワクワクしました。

後半

シューベルト: ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D960

後半開始はちょっとしたハプニングがありました。
佐藤さんのハンカチが紛失し、館長も捜索、無事見つかってハンカチを「ありました〜^^」と振って登場。
瞬時に集中して、シューベルトの亡くなる年に書かれた最後のソナタの世界へと、私たちをいざなってくれました。

【アンコール】

J.S.バッハ(サン=サーンス編):ヴァイオリンソナタ 第3番 BWV1005よりラルゴ

アンコールの曲もバッハでありながらサン=サーンスの手が加わり、しっとりと美しい曲でした。
お客様も印象に残ったようで、「アンコール曲の楽譜が欲しい!」とおっしゃる方が何名いらっしゃりました。

ご来場のお客様より

お客様からの感想をご紹介します。

佐藤彦大さんのリサイタルは上等な時間で、私には新世界でした。
コンサートの余韻が続き、翌日の朝食に彦大さんのCDをかけました。

一番前の席で、演奏者の佐藤さんの表情まで間近に見え、迫力ある演奏会でした。
ピアノやクラシックについては全くの素人ですが、とても贅沢なひとときでした。とにかく、あんなに長い曲を暗譜で弾くなんて神業です。
私はラプソディー・イン・ブルーとシューベルトのピアノ・ソナタが印象に残りました。ラプソディー・イン・ブルーがあんなに変化に富んだ曲とは知りませんでした。

会場のピアナリウムは、落ち着いたインテリアで、居心地の良い空間でした。きっと設計するにあたって、いろいろなことを考慮されて、建てられたのでしょうね🏚️
また是非伺いたいと思います。

娘も大変喜んでいました。
主よ、人の望みの喜びよ
は、プログラムを見せた時から、是非聴きたいと申してました。

佐藤さんの指の動きに見とれていました!ラプソディー・イン・ブルーが初披露とは。ラッキーでした💐👏
バッハの表現は、10本の指が均一にはっきりと音を出せるようにならないと、バッハの曲にならないことを学びました。

佐藤さんの演奏を初めて聴きましたが素晴らしかったです!
全体的に聴き応えを感じる演奏で、聴き手を自分の音楽に引き込む力、集中力がある方だなと思いました。

元々個人的にとても好きなシューベルトのソナタが一番良かったです。
シューベルトにぴったりの音色を奏でていらっしゃいました。
佐藤さんの演奏は、曲に込められたメロディ、ハーモニー、音形、リズムなどが織りなす細やかな表情を一つ一つ的確にとても丁寧に表現されていました。

ガーシュインは初めてコンサートで演奏されたと仰っていましたが、また聴く機会があるのを楽しみにしたいです。
バッハの前奏曲とフーガはピアノながらもとても重厚な響きでしたね。

佐藤さんの演奏で、フランクの前奏曲、コラールとフーガを聴いてみたいです。

佐藤さんはバッハの時はたいてい目を閉じて弾いていたように見えました。
バッハの「聖アン」は冒頭から強く印象に残りました。教会のパイプオルガンの荘厳な響きを感じました。アンコールのバッハ(サン=サーンス編)も最高でした!
弾きながらオーケストラをまとめているかのように(=弾き振り)コントロールしていました。どんなフレーズや和音やフォルテでも、あたたかく包み込むような音色を奏でるので、ずーっと聴いていたいと思いました。

学生さんも

佐藤さんは東京音楽大学と桐朋学園大学でも教えていらっしゃります。
前回の黒川さんとのデュオのコンサートに引き続き、
この日も多くの門下生が聴きにいらしてくださり、生徒さんに慕われているご様子が感じられました。
後進の指導にもあたる先生が、門下生の前で素晴らしい演奏をされることは、門下生にとって何よりも貴重な勉強の機会になると思っています。

終演後、サロンをあとにする音大生に佐藤先生の感想を聞いてみると、
「素晴らしかったです!」と答えてくれました。
この日の感動が、音楽を志す学生の糧になれば、サロンとしても大変嬉しいです。

Pianarium SAKAMOTOでは、
若い方がより芸術文化に触れやすくなるようにと学生料金もご用意しております。音楽を学ばれる方はもちろん、学ばれていない方も、良い音に触れて、何か人生が豊かになるきっかけにしていただければ幸いです。

お知らせ

終演後、すぐに次回の公演(10月24日)が決まり
プログラムも決めてくださりました。
今から10月の佐藤彦大さんの公演がたいへん楽しみです。

10月24日(日)15時開演
シューベルト: ピアノ・ソナタ第17番ニ長調op.53/D850
———-
ショパン: 舟歌嬰ヘ長調op.60
ショパン: ポロネーズ第1番嬰ハ短調op.26-1
ショパン: 前奏曲第15番変ニ長調op.28-15「雨だれ」
ショパン: バラード第3番変イ長調op.47
ショパン: 夜想曲第13番ハ短調op.48-1
ショパン: ポロネーズ第6番変イ長調op.53「英雄」
※曲目は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
(詳細は公演スケジュールより)

最後になりますが、
お客様にはコロナ感染防止対策(手指消毒や検温、マスクも決して外さず)にご協力いただきまして、大変感謝しております。
ありがとうございました。

また、ピアナリウムの設計(sho kurokawa architects)、内装施工(菊地住建)、音響アドヴァイス(緒形慎一郎さん 立石従寛さん)、そしてグロトリアンの調律(津田克己さん)など、携わってくださった方々に改めて御礼申し上げます。

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