プログラム
アルベニス:「イベリア 12 の新しい印象」第1 巻
1. エボカシオン Evocación
2. 港(エル・プェルト)
3. セビーリャの聖体祭
ラヴェル:「鏡」より第4 曲《道化師の朝の歌》
ラヴェル:「夜のガスパール」より《オンディーヌ》
ショパン:エチュード作品10より第5 番《黒鍵》
リスト:「パガニーニによる大練習曲」より第3 番《ラ・カンパネラ》
リスト:「巡礼の年:ヴェネツィアとナポリ(第2 年補遺)」S.162
1.ゴンドラを漕ぐ女
2.カンツォーネ
3.タランテッラ
リハーサルは、カンパネラから始まりました。
プログラム一曲目からではないんだーと思いました。
やはり百合奈さんの奏でるGrotrian、宝石のように輝いていました。
コンサート当日は、天気予報の傘マークがあったり無かったりとハラハラしましたが、雨にも会わずに過ごせました。
開場と共にお客様があっと言う間に入らり、開演迄が待ち遠しく感じました。
鐵さんのトークから始まりました。
今回のテーマは、異国風
アルベニスは、スペインの作曲家で、スペインの音楽を世界に届けたいと言う思いがあったようです。
港(エル・プェルト)は、サンタマリア港だそうで、海辺の美しい情景を思い浮かばせます。
セビーリャの聖体祭は、宗教的な行事で、独特なリズムと高音で途中荘厳で激しくなるが、最後は祈るように静かに終わります。
余談ですが、館長はスペインのマドリードに2年住んでいたことがあり、スペインの音楽も好きで、アルベニスは大好きな作曲家です。
ラヴェルは、母親がスペイン出身ということで、ラヴェルの曲には時折、それが感じられます。
道化師の朝の歌は、エネルギッシュで高度なテクニックで曲が進み
グリッサンドもホールに響き、気持ちよさそうに百合奈さんの身体もそれに合わせ右に左にと動いたのが印象的。
ラヴェルのオンディーヌは、フランスの詩に音楽をつけた曲の一曲。オンディーヌ水の精なのであるが、妖怪に近い魂のない精だそう。
水の精を美しいアルペジオで表現されていました。
ショパンの黒鍵は、ショパンの言葉に由来してついた曲名。この曲は東洋風で日本風でもあり、ある意味異国風ということで選曲されました。
15分の休憩後、後半が始まりました。
トークはなく、リストの曲が一気に弾かれました。
カンパネラ、ホール全体に美しく色々な鐘の音が、響き渡りました。その音は百合奈さんの強い集中力を感じました。
リストの3曲は、ヴェネツィアで船を漕ぐ女どれも情景が目に浮かぶ程でした。
タランテッラは、毒蜘蛛に噛まれた女の人の回復を願う村人達の祈りの祭りだそうですが、聴き手のこちらも祈り、踊る気分になりました。
百合奈さんの気迫の籠った後半。
圧巻でした。
Grotrianの美しい音色と百合奈さんのテクニック、情感の籠った演奏が一つになった、至福の時間、コンサートとなりました。
今回のプログラムは、連打が多かったのですが、百合奈さんのテクニックとGrotrianの宝石のように輝く音色が一つになり、会場に響きわたりました。
お客様は、遠方から新幹線でいらっしゃった方が何名かいらしたので、お天気が崩れずに何より良かったです。
アンコール
お客様の声
お知らせ〜次回のコンサート
次回9月15日に
ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会 vol.1《大森麻貴&鐵百合奈》