【コンサート開催録】22.07.31黒川侑さん&伊藤順一さん

本番2日前に『はじめまして!』とご挨拶をされていたお二人。
今回が初めてのデュオですが、お会いするのも初めてだったそうです。

ヴァイオリンの黒川侑さんもピアノの伊藤順一さんも、素晴らしい演奏家さんでお二人ともフランスでもご活躍されていました。なんと同じタイミングでフランスに居らっしゃいましたが、フランスで会ったことはなかったそうです。

初めましてのお二人のリハーサルは、本番当日も含めて3日間。
時間にするともっと短いですが、それぞれが完璧に仕上げていらっしゃったので、音合わせのレベルがとても高い!そして、繊細な表現も得意なお二人。どうしたら最高の音になるのか、本番が始まる直前まで、とても細かくお二人の『良い音』を追求されていました。

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プログラム

C. フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
R. シューマン:トロイメライ
J. ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 Op.78 ‘雨の歌’

リハーサルで微妙なニュアンスまで調整されていたお二人は息ぴったり。
時折、そのニュアンスを歌いながら演奏していたのか、男性の歌声が音に乗って届きました。(終演後伊藤さんに伺うと、「元々弾きながら歌ってしまうので、今日は抑えたつもりでした〜!」とのこと)
黒川さんはヴァイオリンの弓に合わせて意気込む様子が、本当に息を込めていらっしゃり、その息遣いが客席にまで伝わりました。表情豊かに演奏され、音にも表情がすごく現れていました。

ヴァイオリンもピアノも音に説得力があり、これまでにない世界に引き込まれました。また、演奏が進むにつれ、ヴァイオリンはピアノの様に、ピアノはヴァイオリンの様に音が変化して、とても不思議な感覚でした。

アンコール

ラヴィーナ:プルミエール・アビュー(初めての告白)op.40
フォーレ:ロマンス Op.28

伊藤順一さんソロは、初めての告白。
「フランスサロンの気軽な音楽」だそうです。
軽やか、かつ高貴な音色で、とても煌びやかに輝いていました。

黒川さんのアンコール曲は、ロマンス。
こちらもとても煌びやかで、湖の湖面が輝いているかの様でした。
時折ヴァイオリンとピアノが呼応するようなメロディがありましたが、どちらの音色かわからなくなるほどの一体感でした。

伊藤さんソロ
黒川さんアンコール

ありがとうございました

終演後、黒川さんが「フランクとブラームスはいけるかな、と思ったけど結構大変でしたね。ありがとうございます。」と伊藤さんにおっしゃっていました。伊藤さんは「いえいえ、ピアノは全然。」と謙遜され、お互いを尊重し合う姿に、デュオの演奏も納得しました。
そして、お二人とも人間的にもとても素晴らしく大好きな方々なので、仲良くお帰りになった様子にもとても嬉しくなりました。

最後になりましたが、本日もたくさんのお客様と一緒に音楽を共有できたことを嬉しく思います。
とても暑い中、そして感染症など心配もあるなか、お越しいただきありがたい一心です。
遠くから来てくださる方も多く、果ては名古屋や京都から来てくださった方々もいらっしゃりました。

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