《GROTRIANと弦の世界〜Quintet》2023.12.27 Matinee&Soiree

Pianarium SAKAMOTOの良さが全面に発揮されたコンサートでした!

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はじめに

お越しいただきました皆様、ありがとうございます。
開場とともにお越しくださった方が多く『楽器の中に入っているよう!』とドキドキわくわくしてくださっており、私たちもとても嬉しくなりました。

実はPianarium SAKAMOTOでは初めてのQuintet(五重奏)であり、館長としては狭い空間で耳障りにならないか心配がありました。しかし始まってみると一気に音に包まれ、「このような場で演奏するのが室内楽の原点では?」と宮廷音楽or中世ヨーロッパに心を寄せて聴かせていただきました。

本日の5人は鐵百合奈さんと昨年出会って作られた仲間達。
鐵さんのお人柄を中心に皆さん気心が知れていて、演奏の息はぴったり。そして、楽しさが伝わったきて、惹きつけられました。
音楽は音を楽しむのが基本!
演奏者さんたちも今日は音楽の原点に返って楽しかったのではないでしょうか。

マチネ

クライスラー/ レチタティーヴォとスケルツォ(Vn.大森麻貴)
エルガー/愛の挨拶(Vn.大森麻貴)
ヴュータン/エレジー(Va.大森悠貴)
ヘンデル/パッサカリア(Vn.&Va. 大森姉妹)
ドビュッシー/月の光(Pf.鐵)

フランク/ピアノ五重奏曲 ヘ短調


カッチーニ/アヴェマリア(Pf)

マチネとソワレの2回公演で、プログラムは、それぞれの前半はソロやデュオで楽器や演奏者をじっくり聴けるプログラムでした。そして、後半はフランクのピアノ五重奏曲でした。
五重奏は、5人が一つになり、音楽の楽しさや室内楽の楽しさが伝わってきて、改めて室内楽の良さを感じ、また、音楽の原点でもある音を楽しむというのを感じました。

また、今日のドビュッシーの月の光。
鐵さんの月の光は、何回も聴いておりますが、この日はしっとりと優しくまろやかな月の光。
それでいて、キラキラしていて最高でした。

なんと、前半にはプログラムにない曲のサービスもありました!
みなさま驚きよろこんでいらっしゃいました。

ブレイクタイム

ピアソラ:リベルタンゴ

マチネとソワレの間のブレイクタイムでは、お客様にも会場セッティングをお手伝いいただき、会場の一体感が増しました。

鐵さんの淹れるコーヒー。
大森麻貴さんのトーク。
そして、四登さんと西田さんのチェロ。

『Pianarium SAKAMOTOのよいところが存分に発揮されていますね!』とお声がけくださったお客様もおり、大変盛り上がりでした。特に、鐵さんの淹れたコーヒーを飲まれた鐵さんファンには至福の時間だったようです。実際にコーヒーは格別で、何杯でも飲めてしまいそうでした。

ブレイクタイム後半には、演奏者さんたちも腰を掛けてコーヒーでほっと一息。
90分弱でしたが、たくさんの方にご参加頂き、鐵さんいわく『忘年会の余興のよう』と言われ、大盛況でした。

ソワレ

ヘンデル/パッサカリア(Vn.四登、Vc.西田)
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77より第1楽章(一部省略)(Vn.四登)
ラフマニノフ/チェロ・ソナタより第3楽章(Vc.西田)

フランク/ピアノ五重奏曲 ヘ短調


バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007 より
プレリュード、クーラント、サラバンド、ジーグ

パガニーニ: 24のカプリースより 第24番 イ短調 (Vc) シルヴァ編

バッハ=ケンプ:主よ人の望みの喜びよ(Pf)

ソワレは本来、準備の時間があったのですが、外も寒く中の雰囲気もよかったので、お客様にはそのまま会場にいていただきました。
お客様自ら座りたい場所に椅子を持っていっていただく斬新な座席選びでした。

合わせも公開で行ってくださり、なかなか普段見られない様子も特別な時間だったのではないでしょうか。

弦の独特な切ない響きのなかにも優雅さを感じる時間。
ソワレは、もともとのプログラムがマチネより長く、お得感がありましたが、なんとマチネ同様に、プログラムに載っていない曲を3曲も奏でてくださり、大サービス。
ソワレにお越しいただいた方はとてもラッキーでした!

チェロの西田さんはパガニーニを弾いている時、息がハアハアとまるで走っているかのように荒くなっていました。
その後、次の百合奈さんと袖で、百合奈さんに直ぐ入って大丈夫?と聞かれ、いや、ちょっとまってください。10秒待って下さい!と言って、息を整えていました。
やはり演奏家さんは体力も大事!アスリートです!

マチネからソワレまで通しでお聴き頂いた方は、半日ご一緒でき、とても嬉しかったです、
お越しくださった皆様、ありがとうございました。

お客様の声

演奏が熱くなっても音がうるさくならないのが鐵さんだ!

GROTRIANをあちこちできいたがこちらのGROTRIANはピカイチですね!

今後のお知らせ

年末の弾き納めを名残惜しみながらも楽しむように、クインテットの皆様が、その場でコンサートを作り上げているかのようなライブ感が伝わってきたこのコンサート。

なんと、来年もあります!!!

日程は未定ですが、同じような時期に開催されることでしょう。
皆様、どうかお楽しみにお待ちください。

本当にこの五重奏のまとまった響きは、5人の仲の良さを表すかのように聴こえてきました。
時折聴こえてくる鐵さんのソロは、高音はキラキラと輝き、低音は深い音色で、時に迫力のある音を奏でられても耳にすんなり入ってくる音色がとても心地よかったです。
それが鐵さんの魅力であり、また、それとGROTRLANの豊潤な音色が、相まって素晴らしい音色がつくりだされていおりました。

さて、その鐵さんの演奏も、また近々ございます!

2024年3月10日(日) 時間未定
鐵百合奈さん
Pianarium SAKAMOTO 3周年記念コンサート

ご予約や詳細に関しては
また改めてお知らせいたしますので、
ご予定を空けて今しばらくお待ちくださいませ。

GROTRIANと弦の世界〜QUINTET
演奏者プロフィール

鐵百合奈/Yurina Tetsu

2019年よりベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏シリーズを開催、並行して録音を行い、2022年に全曲集上巻(CD5枚組)、2023年に同下巻を発売、両巻とも「レコード芸術」特選盤。読響、東響、広響、東京シティ・フィルと共演。日本音楽コンクール第2位。高松国際ピアノコンクール審議員特別賞。東京藝術大学で博士号取得。2020〜23年桐朋学園大学院大学専任講師。

鐵百合奈/Yurina Tetsu

2019年よりベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏シリーズを開催、並行して録音を行い、2022年に全曲集上巻(CD5枚組)、2023年に同下巻を発売、両巻とも「レコード芸術」特選盤。読響、東響、広響、東京シティ・フィルと共演。日本音楽コンクール第2位。高松国際ピアノコンクール審議員特別賞。東京藝術大学で博士号取得。2020〜23年桐朋学園大学院大学専任講師。

四登結/Yui Shinobori

第3回桐朋学園全国ジュニア音楽コンクール 小学校高学年の部 第1位
第72回全日本学生音楽コンクール 中学校の部全国大会 入選
第31回日本クラシック音楽コンクール 高校の部 第2位(最高位)
第11回デザインK音楽コンクール 高校生の部 第1位
現在、清水涼子、原田幸一郎の両氏に師事。

大森麻貴/Maki Omori

第60回、61回全日本学生音楽コンクール中学生の部名古屋大会第2位及び全国大会入選。
桐朋学園大学音楽学部卒業後、アメリカNY州マンハッタン音楽院にて修士課程修了。シカゴシビックオーケストラにて2019-2020の正団員を務めた後帰国。
現在はフリーランスとして、オーケストラや室内楽等で幅広く活動している。

大森悠貴/Yuki Omori

桐朋学園大学並びに同大学院を修了。
2022年小澤征爾音楽塾、2023年東京春音楽祭に出演。
フリューゲルカルテットでモーツァルト協会定例会に出演し磯村和英氏と共演。
現在パシフィックフィルハーモニア東京契約団員。

西田翔/Sho Nishida

第19回東京音楽コンクール弦楽器部門入選。第75回全日本学生音楽コンクールチェロ部門高校生の部全国大会第1位、併せて横浜市民賞(聴衆賞)、NHK協会賞、音楽奨励賞受賞。これまでに藝大フィルハーモニア管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団と共演。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースに在籍。2023年度、チェロアンサンブル・サイトウ奨学生。現在、堤剛、藤森亮一の両氏に師事。

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