《嘉屋翔太さん》2023.03.26 #コンサート開催録

春の長雨の中、本日もたくさんの方々にお越しいただきありがとうございました。

一年の時を経て、Pianarium SAKAMOTOへ戻ってきてくださった嘉屋さん。
リハーサルの1音目から完成されている印象を受けました。即座にピアノの状態を把握し、その上で細かく動く指は魔術師のよう。
終始圧巻。ボリュームのあるプログラムでしたが、あっという間の2時間でした。

index

プログラム

J. ハイドン:クラヴィーアソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:52
J. S. バッハ = F. ブゾーニ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
 第2番 ニ短調 BWV 1004より シャコンヌ
V. シルヴェストロフ:バガテル Op. 1 No. 3 S.
ラフマニノフ:ピアノソナタ 第1番 ニ短調 Op. 28
F. メンデルスゾーン:無言歌集 Op. 19 より 第3曲
F. リスト:ポロネーズ 第2番 ホ長調 S. 223/2

全体的に緩急の表現が素晴らしい演奏でした。

1曲目、柔らかい春の日差しを感じさせる優しい音色と、蝶が舞うような細かく軽やかな演奏ではじまりました。
曲が進むに連れて華やかに、GROTRIANのきらびやかな高音がよりキラキラと輝き、しっとりとした曲調が続いたのち、緩急を繰り返しながら

続くシャコンヌは、しっとりと厳かな雰囲気。
流れるようなメロディに、時折響く重低音がずっしりと身体に感じながらも、嵐のように走り回る右手に心を持っていかれる
指運びがとても華麗で一気に引き込まれます。
多彩な音色に全身が包まれたまま休憩に入りました。

後半、1曲目のバガテルは情感たっぷりで、静けさが印象的でした。現代曲に分類されるようですが、奥ゆかしさも持ち合わせていました。

物憂うようなそっと柔らかい音色からはじまり、ゆったりと静かで控えめな曲調が続いたのち、複雑な音色が大きく展開されます。激しさや複雑さを増しながらも、ベースには美しく美しく流れるメロディ……
それらが全て繊細に表現されており、最後は力強さが圧巻の演奏でした。
言葉では言い尽くせませんが、壮大な物語のような一曲。

アンコール

アンコールは、プログラムに載せてくださった最後2曲。
「アンコールをするのですが、普段後からアンコールの曲名を聞かれることが多いので、予めプログラムに載せました。最後は明るい曲を・・・」とアンコールの説明をということで、トークを挟んで弾いてくださりました。

2曲とも演奏も勢いに溢れていました。全ブログラムを経て低音から高音まで勢いがついたGROTRIANは、その身体いっぱいに使って歓喜の歌を歌っているかのようでした。
嘉屋さんも本当に気持ちよさそうに全身で弾き上げてくださり、聴いているこちらも最後は解き放たれたような勢いを感じました。

お客さまの感想

coming soon

ありがとうございました

お越しくださったお客さまの中に、嘉屋さんの小学校時代のご友人の方がいらっしゃりました。
「嘉屋くんは、休み時間は遊びもせず視聴覚室でずっとピアノを弾いていた。」という、嘉屋さんの小学校時代の驚きのエピソードが聞けました。

このエピソードが裏付けるように、小さい頃からピアノと共に成長されて、指にプログラムされているような演奏。「これを聞かないのはもったいない」と思わされます。

また嘉屋さんとGROTRIANのハーモニーを多くの方にお届けできたら嬉しいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
index